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2020.12.09
オフショア開発知識

ブリッジSE(ブリッジエンジニア)とは?仕事内容と有能な人材の見分け方を解説

オフショア開発の際には、ブリッジSE(ブリッジエンジニア)が非常に頼りになります。オフショア開発をスムーズに進めるために、ブリッジSEの採用を検討している方もいるのではないでしょうか。

今回は、ブリッジSEの仕事内容や有能な人材を見極めるためのチェックポイントなどを解説します。さらに、弊社レリパのブリッジSEとお客様が直面した課題についての解決事例も併せて紹介しますので、スムーズなオフショア開発の進行に向けてぜひ参考にしてください。

ブリッジSE(ブリッジエンジニア)とは?基本情報まとめ

まずブリッジSEがどういう職種なのか、その役割や人件費相場について解説します。

ブリッジSEとは

ブリッジSEとは、オフショア開発などにおいて日本企業とオフショア会社の開発メンバーをつなぐ役割を果たすエンジニアのことです。ブリッジエンジニアと呼ばれたり、BrSEと表記されたりもします。

海外への業務委託は、言語・文化・ビジネス習慣などの違いによりトラブルが起こることも珍しくありません。オフショア開発の失敗要因にも、コミュケーションの問題が真っ先に挙がります。

そこで頼りになるのが、このブリッジSEです。企業と現地メンバーをよく理解し、双方の違いをうまく埋め、スムーズな業務進行に貢献するポジションです。

オフショア開発にブリッジSEは必要?

前述のとおり、オフショア開発では言語や文化、ビジネス習慣の違いにより業務がうまく進まないケースも少なくありません。起こる可能性のあるトラブルは多岐にわたりますが、誤認・誤解も生まれやすく、積み重なることで組織やチーム内の雰囲気が悪くなってしまうこともあります。

しかし、有能なブリッジSEがチーム内の調整役を行なえば、コミュニケーションを円滑に進められるため、プロジェクトもスムーズに進んでいきます。ブリッジSEの存在がプロジェクトの成否や開発の質を左右する、といっても過言ではないでしょう。

一般的に、ブリッジSEは大規模プロジェクトで必須の存在とされていますが、小規模プロジェクトでも雇っておけば、大きなトラブルの発生を未然に防ぐことにつながります。

ブリッジSEの人件費相場

ブリッジSEの人件費は個々のスキルや経験値によっても異なりますが、おおむね50万
~70万円前後が相場とされています。

ブリッジSEはITスキルに加え、両国の言語、文化や商習慣にも明るい人が求められます。コミュニケーターとしての立ち位置でプロジェクトマネージャー的な役割も担うため、比較的高待遇になるでしょう。
ただし、個々のスキルや能力の差が大きいため、採用する際は見極めが重要です。

ブリッジSEの仕事内容

ブリッジSEの仕事内容について、もう少し具体的に解説していきます。

日本企業の要望を正確に伝え、進め方をすり合わせる

前提となる日本企業からの要望や要件定義、仕事の進め方などを現地のチームメンバーに共有します。このフェーズで双方に認識の不一致があると、日本企業が求めるものと異なる開発が進められたり、のちに問題が発覚して大幅なスケジュール遅延が起きたりする可能性が高くなるのです。

特にオフショア開発では、日本では当たり前に思える常識も海外メンバーにはまったく通じないことが多々あります。ブリッジSEの重要な仕事の一つは、現地エンジニアの言語で彼らにきちんと理解してもらい、業務に反映されるように伝えることです。
口頭だけでなく、わかりやすい文章で説明をまとめるといった確実な伝達が求められます。

オフショア用の設計書などを作成する

日本から送られてくる設計書や要件定義をそのまま伝えると、オフショア開発の現地メンバーが理解できないことは少なくありません。日本で当たり前とされるようなことは、設計書などで省略されていることがあります。例えば、開発の経緯や背景が省かれていたり、表現のニュアンスが日本人にしか理解できないものだったりというものです。

ブリッジSEは、これらの文書をより明確に翻訳したり説明を補足したりして、日本企業の意図を汲み取りつつ、現地エンジニアにも理解しやすいように修正します。前項と同じく、開発の前段階におけるブリッジSEの大事な仕事です。日本企業の意図をわかりやすく伝えられるように文書を修正することで、要望や要件、計画やスケジュールについてより確実な双方の認識一致を図ります。

プロジェクト全体の進捗を管理する

プロジェクトがスタートすると、ブリッジSEは計画どおりに進んでいるかの進捗確認もします。ブリッジSEの上位職種であるプロジェクトマネージャー(PM)と密な連携を取りつつ、常にプロジェクト全体を俯瞰するのです。

必要に応じて、改善や軌道修正をしなければなりません。海外では、急にチーム内のエンジニアが入れ替わるというようなこともあります。そのため、ブリッジSEはプロジェクト進行中にさまざまな問題の発生を想定しながら、柔軟に対応することが求められます。

日本企業とオフショア開発会社の相互コミュニケーションを促す

ブリッジSEの仕事は、日本企業の意向や要望をオフショア開発の現地メンバーへ一方的に伝えるだけではありません。現地メンバーの意見や意向などを取りまとめて日本企業に共有し、相互のコミュケーションが円滑に進むようにすることも、ブリッジSEの大事な仕事の一つです。いかにして双方が積極的に協議できる環境を作り出せるか、ブリッジSEの手腕が問われるところかもしれません。

日本企業に対して、日々の進捗や発生した問題、アウトプットの品質についての報告もブリッジSEが担います。それだけではなく、発生した問題について日本企業に相談してアドバイスを仰ぐこともあるでしょう。

日本企業からの指示やフィードバックを受け、オフショア開発会社や現地のメンバーに伝えることは、ブリッジSEならではの仕事といえます。

制作物を納品前に確認する

プロジェクトが進み、制作されたサービスやプロダクトが完成したら、納品前にブリッジSEが品質基準や要望を満たしているかを確認します。

ただし、できあがった段階での修正依頼は非常にハードルが高いため、実際は最終チェックだけでなく進行途中で計画的に品質チェックを実施することが必要です。同じく確認作業を進めるSEと協力しながら、質疑応答や修正の指示などをおもに担当します。

有能なブリッジSEを見分ける4つのチェックポイント

ブリッジSEの採用には能力の見極めが重要です。有能な人材かどうかを見分ける4つのチェックポイントをご紹介します。

語学力は十分か?

高い語学力のあるブリッジSEを確保できれば、言語の壁によって生じるトラブルを減らせるでしょう。これまで解説してきたように、ブリッジSEの業務内容には説明・交渉・説得・技術的専門用語でのやり取りが頻繁に発生します。これらがブリッジSEのメイン業務といっても過言ではないため、日常会話レベルでの業務遂行は難しいでしょう。

ブリッジSEには、商習慣や国民性までを理解したうえでの高いレベルの言語コミュケーションが求められます。ただし、わかっているつもりでも、実際は細部まで理解できていないというケースも少なくありません。そのため、日本語能力試験など該当言語の資格を取得しているかどうかを事前に確認しておきましょう。

ブリッジSEとしての経験はあるか?

ブリッジSEはITに関する知識はもちろん、コミュニケーションスキルや交渉・調整スキルなど、さまざまな能力が求められます。スムーズに開発を進めるためにも、できるだけブリッジSEとしての経験が豊富な人材を選ぶのが無難です。

SEからブリッジSEとしてのマネジメントまで、現場を経験している人がいれば、チームにとってもプラス要素が増えます。さらに、プロジェクトマネジメントの専門家であることを証明できるPMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)の資格を保持していれば、なお理想的でしょう。

両国の文化をよく理解し、柔軟な思考・対応ができるか?

ブリッジSEは日本とオフショア開発現地国の文化やルール、商習慣などを十分に理解する必要があります。また、両国の事情を汲み取ったうえで、どう進めればうまくいくかを柔軟に考えられる能力は必須といえるでしょう。説得や交渉、開発詳細の説明が求められる場面では、根気強く対応する姿勢も必要になってきます。

該当案件に関連する豊富なITスキルがあるか?

ブリッジSEにはSEとしての実務経験のほか、プロジェクトマネージャーに近いマネジメント能力も求められます。オフショア開発の場面でマネージメントスキルを発揮するには、該当案件に関連するITスキルや知識が必須です。

ITスキルなしには、日本と現地の橋渡しどころか日本企業やエンジニアたちとの適切な業務コミュニケーションさえ難しいかもしれません。これまで経験してきた案件の内容は判断材料になるので、採用前にしっかり聞いておきましょう。

レリパのブリッジSEとお客様が直面した課題の解決事例

オフショア開発の難しさは、やはりコミュニケーション面にあるといえます。ここでは、弊社レリパのブリッジSEとお客様が直面した、課題と解決事例を紹介します。

日本語堪能なスタッフがそろうレリパでも、Web会議の際にはお客様の微妙なニュアンスを理解できないこともあるようです。特にオンライン上でやり取りするなかで、メモを取りながら相手の話を理解するのが難しい、ということがわかってきました。

そこで弊社では、日本語が堪能なスタッフを一人、書記兼サポート係として会議に同席させるようにしました。その結果、会議のあとスムーズに議事録をまとめられるようになり、コミュニケーションをとる際に発生する誤解を最小限に抑えられるようになったのです。

また、お客様のなかには技術的な知識を持つ方もいれば、そうでない方もいらっしゃいます。お客様の知識レベルに合わせてミーティングを進めるなど、柔軟な対応を心がけることでトラブル発生を未然に防ぐことができます。

まとめ

ブリッジSEを雇うには追加費用がかかりますが、プロジェクト成功の鍵を握る重要ポジションなので、検討を強くおすすめします。

レリパには、日本での勤務経験を経て、3年ほどブリッジSEとして活躍している優秀な人材が在籍しています。ベトナム屈指の名門大学ハノイ工科大学卒で学び、Ruby・PHP・JavaScriptを得意とする人材です。日本語でのスムーズな対応はもちろん、お客様と開発者の技術的な調整の橋渡しもいたします。

また、レリパのブリッジSEは開発責任者であるプロジェクトマネージャーも兼任しています。そのため、スケジュール調整やタスクの進歩管理といったマネジメントの経験値に関しても確かなスキルを備えていることが強みです。

弊社のパイロット契約(お試し契約)では、ブリッジSEのサービスを完全無料で提供しています。最初の1ヵ月間は、ブリッジSEの人件費やその他管理の費用は不要です。
エンジニア一人あたりの月単価(25万~30万円)のみでサービスを体験していただけますので、ぜひこの機会に一度ご検討ください。ご相談やお問い合わせもお待ちしています。